フッ素をプライマーでくっつける。
1.フッ素被膜の効果/撥水撥油、防湿性、防汚性、低摩擦性
2.長期間、フッ素を接着させるために下地にプライマー層を形成させた上に有機フッ素化合物を上塗りした。
フッ素の効果確認(1)
防汚性能試験
1.ガラス板に有機フッ素化合物の被膜を作る。乾燥をはやく(揮発をはやく)するために溶媒はフッ素系にした。
2.乾燥後、油性ペンで書き込みをした。
フッ素の効果確認(2)
布地の撥水をみる
1.撥水剤は有機フッ素化合物の乳化物(水系)を布に直接噴霧した。
フッ素の効果確認(3)
ボディコートとしてフッ素を塗って撥水と滑水性をみる
1.プライマーを下地に塗る。
2.その上に有機フッ素化合物を塗る。
3.乾燥後、水をかける。
結果
- 葉っぱの水はじきを真似た超撥水性のボディコートにはならなかった。
- 被膜厚が薄いので所望の光沢を確保できない。
- 使用したプライマーのフッ素化合物の接着力が弱く、ボディコートとしての持続性の改善が必要。
光沢を改善したフッ素ボディコートの確認(4)
フッ素化コート
光沢を上げるために改善したシリコンワニスに有機フッ素化合物を配合した。
シリコーンの脆さの改善(可撓性を持たせる)と、有機フッ素化合物の配合量を上げるために(厚膜化を図る)シリコーン樹脂と有機合成樹脂でIPN構造を形成するものをバインダーとした。
特 徴
- 硬化被膜は透明。
- 重ね塗りすればする程光沢があがる。
- 被膜硬度:鉛筆3H。
- テフロンフライパンに水や油を入れた時の様な液体が一ヶ所にもり上がって寄せ集められ一見、親水性とも見てとれる。
- 2年間で200台に施工し1年後の状態を観察した。その結果殆どの車輌に水アカ及汚れの付着が非常に少なかったが植物の葉表面のような撥水はみられなかった。撥水性は劣るが防汚効果が優れているので2016年から販売している。
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